橋の下の物語 II
ある日の夜
したたか酒に酔った女は
アフリカンダンス踊りながら
その河原にやってきた
大蛇のような眼で
狂ったように騒いでいる
女は酔い泥れた男の小屋に飛び込んだ
自分の名を呼ぶ男のヒゲ面を
愛おしそうに舐め回して
女は小屋中に火を放った
炎の匂いに怯えたネコたちが
一匹また一匹と小屋を去っていく
いつも女のヒザで甘えていた黒ネコが
別れ際に後ろを振り向いた
ベニヤ板とブルーシートで囲まれた
二人の城が
真っ赤な炎に包まれた
ある日の夜
したたか酒に酔った女は
アフリカンダンス踊りながら
その河原にやってきた
大蛇のような眼で
狂ったように騒いでいる
女は酔い泥れた男の小屋に飛び込んだ
自分の名を呼ぶ男のヒゲ面を
愛おしそうに舐め回して
女は小屋中に火を放った
炎の匂いに怯えたネコたちが
一匹また一匹と小屋を去っていく
いつも女のヒザで甘えていた黒ネコが
別れ際に後ろを振り向いた
ベニヤ板とブルーシートで囲まれた
二人の城が
真っ赤な炎に包まれた