ドラマティック・ポエム

あなたの心の片隅に置く一冊にならんことを祈って。

一週間の形而上学

色とりどりの積み木を使って

楽しそーに家を建てていた僕は

幼い子供みたいに

せっかく出来かけた家を

壊して了ったのです


僕は無邪気な天使みたいに

窓の隙間をするりと抜けて

若葉の匂いの混ざった外の空気を

胸いっぱいに吸い込んでいると

何時の間にかネコの姿になった僕は

あの橋の前に立っていたのです


幾つもの一週間が鎖の様に繋がった

延々と続く長い橋を

ネコになった僕は綱渡りの様に

  渡り始めたのです


その橋は僕の人生の長さだけ延びていて

その橋を全部渡り終えても

きっと僕には

あの積み木の家は完成出来そーもないのです